<![CDATA[Mayumi Shimizu Real Estate: A Japanese-Speaking Seattle/Bellevue Area Realtor - ブログ]]>Mon, 24 Mar 2025 02:30:38 -0700Weebly<![CDATA[不動産売買の時の査定(アプレイザル)って何?何故必要なの?]]>Thu, 06 Mar 2025 21:09:03 GMThttps://mayumishimizu.com/blog/what-is-appraisal
​査定(アプレイザル)を物件検査(インスペクション)と混合していたり、査定の必要性についての質問をよく受けますので、今回は、よく理解されてない割に不動産売買で大きな役割をする査定についてお話しします。
​なお、査定は同じ意味でアンティークや収集品などの鑑定の際にも使われますが、私がお話しするのは不動産にフォーカスした査定です。

査定(Appraisalアプレイザル)とは?

An Asian woman in suits checking the interior of a house with a clipboard and a pen.
​査定(Appraisalアプレイザル)とは、資格を持つ住宅査定士(Appraiserアプレイザー)が行う、物件の市場価値に関する専門的な評価のことです。査定士は、物件の購入価格が市場価値に見合っているかを確認するために、周辺の売却された類似物件と比較して評価を行います。現金で購入する場合、買い主が自分で査定士を雇って市場価値を確認することもありますが、ほとんどの場合は住宅ローンを組む際、またはリファイナンス(借り替え)をする際に金融機関が査定を依頼します。

なぜローンを組むと査定が必要なの?

​金融機関にとって、ローンを提供することは金利による収益を目的とした投資です。従ってローンを出す際は買い主が市場価値よりも高い値段で買おうとしていないか確認することも投資のリスクを軽減する方法の一つで、そのために査定が行われます。ローン審査で必要とされる査定は、その金融機関が審査中に取り寄せた査定のみ受け付けられますので、いくら最近のものでも他社や買い主本人が正規の査定士を直接雇って出してもらった査定結果は無効です。

査定の結果が低かったらどうなるの?

variety of items around the paper titled mortgage agreement, such as a calculator, cash, pen, notepad, and glasses
多くの方が思い違いしているのが、購入額を基準にしてローン額が決まると思っていることです。実際はローンの借入額は購入額ではなく、査定額を基に決定されます。

どういうことかと言うと、例えば物件が$1,000,000で購入契約され、20%の頭金でローンを組む予定であった場合はローン額は80%の$800,000と考えられます。しかしそれは査定がちゃんと$1,000,000で出た場合のシナリオです。査定額が$950,000だったらローン額はその80%、つまり$760,000となってしまい、予定していたよりも借りられない結果になってしまうのです。その埋め合わせで買い主が自分で現金を頭金に足せるなら$1,000,000の購入も問題ないかもしれませんが、たいがいは市場価格以上に支払いたくないと考えるため、査定額が購入額より低い場合、買い主が契約をキャンセルするのが一般的ですが、稀に売り主が査定額まで売値を下げて売買を成立させることもあります。いずれにせよ、低い査定結果は買い主だけでなく、家の売り主側にも影響を与えます。

また、シアトルなどの競争が激しい市場では、複数のオファーの中で勝ち残るために、最終的に物件価格が$200,000〜$300,000も上がることも珍しくない他、査定をはじめ各種の条件を省略することも多くみられます。その場合、買い主は手付金を失わずに購入をキャンセルするオプションがなくなる上、購入契約額と査定額に大きな差が出た時には多額の差額を自費で支払うことになります。

査定は必ず正しいの?

上で話した通り、資格を持った査定士が時間をかけて比較物件の特徴や価値をよく理解した上での評価額で、オンライン査定のように近隣で売れたものを一緒くたにして出した平均値とは全く違いますので、信頼性は十分あると思います。しかし人間のやることですので誤りが生じることもあると思います。

ご自分がローンを組む際に査定をして結果に納得がいかない場合、担当した査定士に直接コンタクトするのはタブーですが、金融会社とご自分の不動産エージェントにご相談なさることをお勧めします。
]]>
<![CDATA[FIRPTAって何?]]>Tue, 15 Oct 2024 19:48:18 GMThttps://mayumishimizu.com/blog/firpta
FIRPTA(Foreign Investment in Real Property Tax Act)は、アメリカで税金を申告していない人がアメリカの不動産を売った時に保留を義務付ける税法です。アメリカ市民権や永住権を保持していない人が家を購入する場合に、売る時のことを考えてとても重要な情報なのですが、残念ながら不動産エージェントでもこれを知らない人が多く、よって買い主はFIRPTAについて何も知らないまま家を買ってしまうことがよくあります。

FIRPTA税法の対象になるかどうか、そしてそれはどういうことなのか、売る時になって知らされて驚くよりも、出来るだけ買う段階で理解しておくべきです。今回はFIRPTAについて、簡単にまとめてみました。

対象になる人は?家を買って住むだけで投資目的ではないので関係ないのでは?

Young Asian woman in khaki blazer holding a house in her hands at office desk.
この税法の名前にForeign Investmentとあるのを見て、「自分は投資家ではないから関係ない」と考える人がとても多いですが、自分の不動産購入目的は全く意味はなく、肝心なのはアメリカがそれをどう見るかです。

アメリカでは、アメリカ人以外がESTA (Electronic System for Travel Authorization)や観光ビザで入国して滞在中に不動産を買うことが可能です。アメリカの不動産は誰にでも買いやすいのと、不動産への需要で価値が上がる利点があり、従って多くの外国人がそれぞれの目的でアメリカの不動産を買うわけです。

外国人の主な理由は
  • セカンドホーム、バケーションホーム
  • 何らかのビザでアメリカ滞在している家族用
  • 貸し出し、Airbnb
  • 資産分散で取り合えず何かを買っておいておく

​などがあります。理由によっては全く投資とは関係ないですが、アメリカにはこれらの物件の売却時に売値の一部を保留する権利があります。

Blank social security card placed on top of the EZ1040 form
​アメリカでソーシャルセキュリティー番号(SSN)や個人納税者番号(ITIN)を持たず、毎年税金申告をしていない人がアメリカで家を買うと、アメリカ側から見たら投資家の部類に入れられます。投資など頭になく、例えば自分は日本にいてアメリカ留学している息子が住めるように買ったなどの理由でも、投資家とみなされます。

​これに当てはまるならそのつもりでなくても「投資家」です。
  • SSNまたはITINを持たない
  • 米国で税金申告をしていない
  • 労働ビザとITINを持っているが税金申告は日本のみ
 
ちなみにここで言う税金は固定資産税のことではありませんので、毎年カウンティーに固定資産税を支払っていることがIRSに税金申告していることにはなりません。
A middle aged Asian man with glasses looking at documents at the office desk.
アメリカがその様な外国人「投資家」からどう税金を取るかと言うと、その人達がその不動産を売った時なんです。それがこのFIRPTAです。対象になる不動産は住宅だけではありません。ビジネス用の建物や土地なども含まれます。

そして思い違いが多いのですが、FIRPTAはあくまでもWithholding(保留)であり、支払いとは違います。売却時に保留額と共に提出する書類をIRSが調査した結果、収めた額から納税分を差し引いた部分が返却可能になりますが、リファンドの手続きなしでは返却されませんので要注意です。人によっては殆ど全額返金されたと言っている人もいますので、15%保留だからと言ってそれをそっくりそのまま失うわけでもないようですが、人がどのようにその不動産を保持していたかなど、諸々の理由で税率が決まり、型にはまった返金のレートはないようです。従っていくらになるかは完全にIRSの判断によるもので、予め税理士さんに聞いてもわからないのが現状のようです。

では売却時にいくら保留されることになるの

売値と、その家を買う人が住むか住まないかでレートが違います。
  • $300,000以下  |  住まない  |  売値の15%
  • $300,000 ~ $1,000,000以内  |  住む  |  売値の10%
  • $300,000 ~ $1,000,000以内  |  住まない  |  売値の15%
  • $1,000,000以上  |  15%
夫婦で片方がFIRPTA対象でもう片方は対象外な場合はレートが半分になるようです。
 
下のいずれかの場合に免除になります。
  • 値段が$300,000以下で買い主または買い主の家族が単独で買い、買った時から12ヵ月のサイクルの間で誰かしらが居住している期間の半分以上をこの人が住むこと。
  • 買主がIRSから免除の証書を受け取る。

既に不動産を買っていて、このFIRPTAの対象になるようだったらどうしたらいいの?

​自分がFIRPTAの対象になると思ったら、又は対象になるか確認したい場合、日本にいるならアメリカの税法に詳しいかた、アメリカなら外国人に向けた税に詳しい税理士さんにご相談ください。
 
最後に、私は不動産を長年していてFIRPTAの対象になる売り主さんの物件や、そういう物件を購入する買い主さんのお手伝いを何度もしてきましたが、税理士ではありませんし、FIRPTAの条件も改正されることがありますので、ここでお話ししたことはFIRPTAのほんの上澄みです。これについて詳しく知りたい場合は専門のかたにご相談されるか、IRSのサイトをご参照ください。
]]>
<![CDATA[住宅ローン申し込んだら、クレジットカードのダイレクトメールが来るようになった?!]]>Thu, 22 Aug 2024 17:27:31 GMThttps://mayumishimizu.com/blog/credit-card-junk-mail
家を買うと決めて銀行やローン会社でローンを申し込んだら、後日クレジットカード会社から "Congratulations! You are pre-qualified!" みたいな手紙が続々と届いた経験ありませんか?カードなんて申請してないのに何通もPre-qualifiedのレターが来たら、個人情報を盗まれたのではと不安になりますよね。

今回は、どうしてその様なことが起こるのか、起こらないようにするにはどうしたら良いかを簡単に説明しました。
ローンの種類に関係なく何らかのローンを申請すると、ローン会社はその人の税金申告や給料明細などを見て、その人にどの程度貸すことができるかを確認したり、その人が支払い能力があるかを判断するため、Credit BureauからCredit Scoreを取り寄せたりします。このCredit Scoreを入手することをHard Pull(ハードプル)と言います。

Hard Pullが行われるとCredit Bureau (Equifax, Experian, and TransUnion)という信用情報機関がその人が何らかのローンを組もうとしていることが分かり、クレジット会社などにその人の情報を転売することがあります。結果、ローンの申し込みをした人にクレジットカード会社からPre-quailficationのレターが来てしまうのはこのためです。
An asian couple doing paperwork at a business office.
この時、ローン会社が個人情報を承認もなく転売したように思えますが、ローン会社は関係ありません。受け取った情報を流しているのはCredit Bureauです。転売を避けるためにCredit Bureauへのコンタクトを拒否したくなりますが、ローン承認にはCredit Scoreの確認は必須ですので、Credit Bureauへのレポートの注文を避けるわけにいきません。

そこで自分の情報が転売されるのを阻止するには、オプトアウト(不参加届)しなければなりません。勝手に転売リストに入れられて、名前を抜くには自分から連絡しないといけないのは納得が行かないかもしれませんし面倒なのですが、残念ながらそれが現在のシステムです。

こちらのサイトまたは電話番号から、Credit BureauのリストのOpt-outできます。

A drawing of 'opt in' and 'opt out' with a check mark at 'opt out'
郵便でのマーケティングを阻止したい場合
Credit Bureauの転売Opt-out専用サイト
または電話番号:1-888-567-8688


電話でのマーケティングを阻止したい場合
Do Not Call List
または電話番号:​1-888-382-1222

​Credit Scoreを入手するためのHard Pullを行うとCredit Scoreが少々下がる現象がありますが、家を買うためにどこのローン会社にするか決めようと数件のローン会社にあたっていた場合、短期間にHard Pullが数回行われることになりますが、住宅ローンのショッピングをしていると認知されてCredit Scoreは下がりませんのでご安心ください。
]]>
<![CDATA[アメリカに移住するための第一歩は?]]>Mon, 29 Jul 2024 18:29:18 GMThttps://mayumishimizu.com/blog/how-to-live-in-america
​「アメリカに移住したいので、下見がてらお家を見せていただきたい」というご相談を、日本からよくお電話やメールでいただきます。「アメリカに住むのが夢なんです!」とおっしゃる方も多く、その夢の実現をお手伝いさせていただけるのは私にとっても嬉しい事です。しかし、日本国内での引っ越しと同じ感覚でアメリカへ移住出来ると考えている方が少なくないようです。そこで、知っている方にはベーシック過ぎるトピックかもしれませんが、アメリカへに移住を考えるならまず考えるべき事について、簡単にお話ししたいと思います。
​なお、私は移民専門の弁護士やアドバイザーではなく、不動産の観点からお話ししていることをご了承ください。ビザやその他の渡米に関する事項については、専門家にご相談されることをお勧めします。
A long-haired woman with a yellow backpack and a silver suitcase is looking over the crowd in the airport.
​アメリカに移住されたい方々の多くはビザについてしっかり調べられていて、的確なステップで移住を計画されているようですが、中には漠然とアメリカに住みたいからとにかく渡米してどこかに住んで、環境や英語に慣れたら職探しをしようみたいに単純に思われている方も少なくありません。

現在、日本人がアメリカに観光で入国する際にはビザは必要なく、渡米前に簡単にESTAを取得すれば入国できます。この場合、あくまでも観光客としての扱いとなり最長滞在期間は90日です。その期間中に、外国人として住みたい家を購入することは可能で、購入に対して特別な許可も必要ありません。賃貸契約をした場合も同じです。ただし、住む所があっても居住権が与えられるわけではないため、家の有無に関わらず入国から90日以内に出国しなければなりませんので要注意です。

Close-up of a form 'USA visa application' with a U.S. flag image on the left. A silver pen is placed on the form.
つまり、定住を希望する場合、90日間のESTAではなく、労働ビザや学生ビザなど何らかのビザ、または永住権など、米国から長期滞在許可を取得することが必須なのです。

補足ですが住む目的でなく、バケーションホームや貸し出しなどの目的でしたら滞在が90日を超すことはあまりありませんので、ESTAで入国して不動産を購入して日本に帰られ、必要に応じてまたESTAで戻って来て物件を使用するというパターンはよくあります。

なお、購入時にアメリカでのクレジットスコア(支払い履歴の評価)や担保がない場合ローンを組むことは難しいため、日本にお住まいのかたや移住されて間もない方の多くは、現金での購入が主流です。

An asian family of 3 is walking on the path by a row of modern homes.
​この様に、外国人であってもアメリカで不動産を購入することは可能で、ご購入のご相談をいただいた際には不動産業者として、居住、バケーションホーム、投資など、使用目的に合った物件のご案内や購入手続きをさせていただきますが、私共にはお客様が適切な滞在許可を取得しているかどうかを確認する義務はありません。ですので住居手配とは別に、米国移民法に詳しい専門家にご相談されることをお勧めします。

ということで、繰り返すようですが、​移住したいなら長期滞在許可を取得することが第一ステップです。その後でアメリカのどこに住むか、どんな家を購入するかなどの詳細を検討された方がよいと思います。そうすることで、希望のビザの取得が難しいと分かった場合でも、下見にかけた費用や時間を無駄にせずにすむことが出来ます。
私は1989年に学生としてアメリカに渡り、仕事を見つけ、後に永住組になりました。どの手段でアメリカに移住するかは人それぞれですが、しっかりご自分に合った手段を調べ、アメリカ移住への夢を実現させてください。その際にシアトルやベルビューに拠点をお考えでしたら、お住まいを見つけるお手伝いをさせていただきますので、ぜひご連絡ください。
]]>
<![CDATA[え?自分も当てはまるかも!家を持ったことがあっても頭金援助プログラムが活用できるファーストタイムバイヤーの定義と条件]]>Sun, 07 Jul 2024 00:50:46 GMThttps://mayumishimizu.com/blog/first-time-buyer-for-down-payment-assistance-program
​初めて家を購入する人が活用できる頭金用の補助プログラム (Down Payment Assistance Program) が、ワシントン州にはなんと80以上もあります。でも、自分は家を買ったことがあるから対象外と決めてつけてませんか?買ったことがあっても、「ファーストタイムバイヤー」とみなされるかもしれないんです。それってどういうこと?今回は言われないと絶対知らないこの「ファーストタイム」の意味を教えます!

不動産で言うファーストタイムバイヤーとは

「頭金用補助プログラム」と聞くと、「今までに家を持ったことがあるから適用できない」と判断する方が多いです。ファーストタイムバイヤーという言葉からそう考えてしまうのも無理はありませんが、実はワシントン州ではその定義が緩いのです。

具体的には、過去3年間にアメリカで不動産を所有していなければ、ファーストタイムバイヤーとみなされます。不動産には、一戸建て、コンドミニアム、タウンハウス、デュープレックス(二軒建て)、バケーションハウス、セカンドハウス、投資物件などが含まれます。これらを過去3年間に所有していなければ、ファーストタイムバイヤーの条件をクリアしたことになります。

ファーストタイムバイヤー用の頭金補助プログラムの主な条件

以下は、ほとんどのプログラムに共通する条件です。
  • 上記のファーストタイムバイヤーの定義を満たしている
  • 現在不動産を所有していない
  • 夫婦の場合、一方がファーストタイムバイヤーであればOK
  • 世帯年収が$180,000未満
  • 住宅ローンを組んで購入する
  • 自分が住む(貸し出し不可。時折チェックが入ることがあるそうです)
2 men are looking at the clip board the woman in the middle is holding in the business setting.
上の条件に加えて、各プログラムには特定の条件があります。まずは自分がどのプログラムを利用できるかを、適用可能なローン会社に審査してもらいましょう。人によっては複数のプログラムに当てはまり、その中から最も適したものを選べる場合もあります。プログラムの内容も様々で、金利を下げるものやローンの形になるものなどがあります。もしあなたがワシントン州での不動産購入を考えているファーストタイムバイヤーなら、頭金補助プログラムの利用を検討してみたらいかがでしょう?

​ワシントン州の頭金援助プログラムにご興味のある方は、私の方にご相談ください。必要なステップについてお話しいたします。ワシントン州での不動産購入を実現させましょう!
]]>